熱中症に気をつけよう! 数学の公式・定理集あります。物理のヒント集始めました。
スポンサーリンク

複素数と方程式|複素数の相等について

数学2 複素数と方程式数学II

今回は、複素数の相等について学習しましょう。ここでは、複素数の相等がどんなときに成り立つのかを理解するのが大切です。

スポンサーリンク

複素数の相等

複素数は、実数と虚数を含む数です。また、複素数は、実部と虚部をもつ数でもあります。複素数は実数と虚数を含む数ですが、虚数単位によって、実数部分とそれ以外の部分とを明確に分けて表記されます。

複素数と虚数単位
\begin{align*}
&\text{$a \ , \ b$ を実数、$i$ を虚数単位とする。} \\[ 5pt ]
&\text{このとき、複素数は} \\[ 5pt ]
&\quad a+bi \\[ 5pt ]
&\text{と表される数である。} \\[ 10pt ]
&\text{ただし、虚数単位を $i$ は} \\[ 5pt ]
&\quad i^{\scriptsize{2}} = -1 \\[ 5pt ]
&\text{を満たす。} \\[ 10pt ]
&\text{また、$a$ を複素数の実部、$b$ を複素数の虚部という。}
\end{align*}

ここで大切なのは、「実部と虚部はともに実数である」ということです。

ところで、複素数の相等とは、2つの複素数について等式が成り立つことです。この複素数の相等は、実部と虚部がともに実数であるときに限って成り立ちます。ですから、実部と虚部がともに実数であることは、複素数の相等について考えるとき、とても重要な条件となります。

複素数の相等
\begin{align*}
&\text{$a \ , \ b \ , \ c \ , \ d$ が実数のとき} \\[ 5pt ]
&\quad a+bi = c+di \\[ 5pt ]
\Longleftrightarrow &\quad a=c \ \text{かつ} \ b=d
\end{align*}

複素数の相等に限りませんが、複素数を扱うときには、つねに (実数)+(実数) i の形を作ることを意識しましょう。

複素数は、つねに (実数)+(実数) i の形で。

実部と虚部が実数であることの重要性

複素数の相等を考えるとき、実部と虚部がともに実数であることがとても重要です。この条件がなければ、どのようなことが起こるのかを考えてみましょう。

実部や虚部が実数である条件がないとき
\begin{align*}
&\text{たとえば、} \\[ 5pt ]
&\quad a=0 \ , \ b=i \ , \ c=-1 \ , \ d=0 \\[ 5pt ]
&\text{のときを考える。} \\[ 5pt ]
&\text{このとき $a \neq c \ , \ b \neq d$ であるが} \\[ 5pt ]
&\quad \text{(左辺)} \ =a+bi = 0+i \cdot i =-1 \\[ 5pt ]
&\quad \text{(右辺)} \ =c+di = -1+0 \cdot i =-1 \\[ 5pt ]
&\text{となり、} \\[ 5pt ]
&\quad a+bi = c+di \\[ 5pt ]
&\text{が成り立つ。}
\end{align*}

実部と虚部が実数でなければ、両辺の実部どうし、虚部どうしが等しくなくても等式が成り立つというおかしな状態になってしまいます。つまり、何でもありになるので、ab の値が一意に定まらなくなってしまいます

このことから、複素数の相等を考えるとき、実部どうし、虚部どうしをそれぞれ比較するできるのは、実部と虚部がともに実数であるからこそだと分かります。ですから、実部と虚部がともに実数であるという条件は欠かせません。条件の断りを忘れずに記述するのは、この条件が成り立っているかを確認する上でも必要な手続きです。

例題

複素数の相等について、次の例題を解いてみましょう。

例題
\begin{align*}
&\text{次の等式を満たす実数 $x \ , \ y$ の値を求めよ。} \\[ 10pt ]
&(1) \quad (2+i)x+(3-2i)y = -9+20i \\[ 10pt ]
&(2) \quad (2+i)(3x-2yi) = 4+7i
\end{align*}

例題(1)の解答・解説

例題(1)
\begin{align*}
&\text{次の等式を満たす実数 $x \ , \ y$ の値を求めよ。} \\[ 10pt ]
&(1) \quad (2+i)x+(3-2i)y = -9+20i
\end{align*}

複素数の実部と虚部が分かるように、与式の左辺を展開して整理します。

例題(1)の解答例①
\begin{align*}
&\text{与えられた等式を変形すると} \\[ 5pt ]
&\quad (2x+3y)+(x-2y)i = -9+20i
\end{align*}

等式が成り立つのは、両辺の実部と虚部がそれぞれ等しくなるときです。両辺の実部と虚部をそれぞれ比較します。

例題(1)の解答例②
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 5pt ]
&\quad (2x+3y)+(x-2y)i = -9+20i \\[ 5pt ]
&\text{$x \ , \ y$ は実数であるので、} \\[ 5pt ]
&\text{$2x+3y \ , \ x-2y$ も実数である。} \\[ 5pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad 2x+3y=-9 \\[ 5pt ]
&\quad x-2y=20
\end{align*}

実部と虚部を比較するとき、実部と虚部がともに実数であることを断っておきましょう。この条件がなければ、両辺の実部どうし、虚部どうしを比較することはできません。

実部と虚部を比較すると、実数 x,y についての関係式が2つ得られます。これらを連立して解きます。

例題(1)の解答例②
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 5pt ]
&\quad 2x+3y=-9 \\[ 5pt ]
&\quad x-2y=20 \\[ 5pt ]
&\text{これを解くと} \\[ 5pt ]
&\quad x=6 \ , \ y=-7
\end{align*}

感覚的には、恒等式の問題と変わりません。特に注意したいのは、断りを記述することです。

例題(2)の解答・解説

例題(2)
\begin{align*}
&\text{次の等式を満たす実数 $x \ , \ y$ の値を求めよ。} \\[ 10pt ]
&(2) \quad (2+i)(3x-2yi) = 4+7i
\end{align*}

複素数の実部と虚部が分かるように、等式を整理します。例題(1)と同じように、左辺を変形しても良いですが、ここでは異なる方法で整理します。

左辺を展開しても良いですが、$3x-2yi$ がまとまった形であることに注目して変形します。

例題(2)の解答例①
\begin{align*}
&\text{等式の両辺を $2+i$ で割ると} \\[ 5pt ]
&\quad 3x-2yi = \frac{4+7i}{2+i}
\end{align*}

右辺を整理します。分母の実数化です。共役な複素数を利用しましょう。

例題(2)の解答例②
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 5pt ]
&\text{ここで} \\[ 5pt ]
&\qquad \frac{4+7i}{2+i} \\[ 5pt ]
&\quad = \frac{(4+7i)(2-i)}{(2+i)(2-i)} \\[ 5pt ]
&\quad = \frac{8+10i-7i^{\scriptsize{2}}}{4-i^{\scriptsize{2}}} \\[ 5pt ]
&\quad = \frac{15+10i}{5} \\[ 5pt ]
&\quad = 3+2i \\[ 5pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad 3x-2yi = 3+2i
\end{align*}

等式が成り立つのは、両辺の実部と虚部がそれぞれ等しくなるときです。両辺の実部と虚部をそれぞれ比較します。

例題(2)の解答例③
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 5pt ]
&\quad 3x-2yi = 3+2i \\[ 5pt ]
&\text{$x \ , \ y$ は実数であるので、} \\[ 5pt ]
&\text{$3x \ , \ -2y$ も実数である。} \\[ 5pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad 3x=3 \ , \ -2y=2
\end{align*}

断りを忘れずに記述しましょう。得られた関係式を解きます。

例題(2)の解答例④
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 5pt ]
&\quad 3x=3 \ , \ -2y=2 \\[ 5pt ]
&\text{これを解くと} \\[ 5pt ]
&\quad x=1 \ , \ y=-1
\end{align*}

複素数の相等を扱った問題では、左辺や右辺を整理する必要があります。変形の方法は複数あるので、自分なりに変形ミスをしない方法で整理しましょう。

次は、複素数の相等を扱った問題を実際に解いてみましょう。

スポンサーリンク
Amazon ノート・メモ帳ランキング
楽天市場 学習参考書ランキング
スポンサーリンク
スポンサーリンク
気になる教材があればコチラで探せます。
数学II
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
フォローする
ちょっとど忘れしたときの公式・定理集

数学で覚えるべき公式や定理は、一覧で眺めてみるとそれほど多くはありません。大切なことは覚えることではなく、「公式や定理をどのように使うか」です。

公式・定理集で確認しつつ、演習で積極的に使っていきましょう。

日々是鍛錬 ひびこれたんれん
タイトルとURLをコピーしました