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2次関数|2次方程式の解の判別について

2次方程式の解の判別について数学I

2次方程式の解法について学習したので、今回は、2次方程式の解の判別について学習しましょう。

解の判別ができれば、2次方程式からどんな解が得られるのかを知ることができます。

なお、記事の画像が見辛いときはクリックすると拡大できます。

参考 2次関数|2次方程式の解法について
参考 数学I|因数分解にはコツがある。因数分解の手順の見つけ方について

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2次方程式の解を判別できる式

2次方程式の解を求めることができるようになりましたが、解を求める前にどんな解が得られるのかを知るすべは今のところ知りません。

実は、解が実数なのかそうでないのか、また、解は何個得られるのか、といった情報を事前に知る方法があります。それが解の判別です。

解を判別できれば、たとえば解が実数で得られないと事前に知ることができます。

解が実数でなければ、(今の段階では)2次方程式を解くことはできません。解けない式を一生懸命解こうとする、という無駄なことをしなくて済むようになります。

解の公式に注目する

2次方程式の解の公式は以下のように表されます。

2次方程式の解の公式

これまで扱ってきた数は、実数の範囲にある数です。

一般に、2次方程式の解も実数で得られることが多いです。実数である解のことを実数解と言います。

変数 $x$ について断りがない場合、解は実数の範囲で考えてよい。

先ほど、解が実数解で得られることが多いと言いました。解が確実に実数解になるわけではないので、式によっては実数解で得られないときもあります

今のところ実数解が得られない場合、2次方程式を解くことができないので死活問題になります。ですから、解が実数解であるかどうかを事前に知ることは重要です。

解が実数解になるかどうかの条件は、解の公式から得られます。

2次方程式の解の判別

解の公式から得られる条件

条件が解の公式から得られることは分かりました。具体的にどうやって得られるのかと言うと、根号の中にある式 ${b}^{2}-4ac$ の値によって、条件が得られます。

$\sqrt{{b}^{2}-4ac}$ は平方根です。平方根も実数の範囲にある数です。

ここで、平方根について今回の話に関わる大事な性質を確認しておきます。

たとえば、$-3$ の平方根を考えてみましょう。2乗して $-3$ になる数が $-3$ の平方根です。そのような数が実数の範囲に存在するでしょうか?

( $3$ の平方根) = $\pm \sqrt{3}$ :2乗すると正の数 $3$ になる
( $-3$ の平方根) $\neq$ $\pm \sqrt{-3}$ :2乗すると負の数 $-3$ になる(実数にはない)

例を見て分かるように、平方根には「負の数の平方根は存在しない」という性質があります。

実数の範囲では、2乗すると必ず $0$ 以上の数になる。
参考 数と式|数の定義について
また、負の数の平方根は存在しないが、負の平方根(例 $-\sqrt{2}$ )は存在する。
参考 数と式|平方根について

このような性質をもつ平方根が、解の公式にも存在します。この平方根が実数として存在するかどうかは、根号の中にある式 ${b}^{2}-4ac$ の値を調べることで分かります。

このように、平方根の性質を利用することで、解が実数解であるかどうかを判別することができるわけです。

実数解の判別は、平方根が実数として存在するかどうか、つまり式 ${b}^{2}-4ac$ の値を調べること。

根号の中にある式 ${b}^{2}-4ac$ は「2次方程式の解を判別することができる式」と言う意味で判別式と呼ばれます。

一般に、判別式 ${b}^{2}-4ac$ は、代わりに文字 $D$ で表されることもあります。判別式は解のことを考えるときにはよく使われるので、$D$ を使って簡略化できると記述もラクになります。

\begin{align*}
x &= \ \frac{-b \pm \sqrt{{b}^{2}-4ac}}{2a} \\[ 5pt ]
&= \ \frac{-b \pm \sqrt{D}}{2a}
\end{align*}
2次方程式の解を判別できるから判別式と言う。

単に「判別式」と言う場合が多いせいか、「何の判別ができるのか?」と聞かれて答えられない人が意外と多いです。できる限り「2次方程式の解の」と言う部分を省かないようにしましょう。

2次方程式の解を判別する式

判別式は、「2次方程式の解の」という文言が示すように、2次方程式に対して使う式であって、関数の式や不等式に対して使う式ではありません。

判別式は、2次方程式がなければ使うことができない。判別式を使う場合、必ず2次方程式を導出しよう。

2次方程式の解と判別式との関係

2次方程式の解が実数解であるかどうかは、2次方程式の係数や定数項を判別式 $D={b}^{2}-4ac$ に代入し、そのときの値を調べれば分かります。

\begin{align*}
x &= \ \frac{-b \pm \sqrt{{b}^{2}-4ac}}{2a} \\[ 5pt ]
&= \ \frac{-b \pm \sqrt{D}}{2a}
\end{align*}

判別式 $D={b}^{2}-4ac$ の値は3通り考えられます。

  • ( $D \gt 0$ のとき) = ( ${b}^{2}-4ac$ の値が正の数になるとき)
  • ( $D = 0$ のとき) = ( ${b}^{2}-4ac$ の値が $0$ になるとき)
  • ( $D \lt 0$ のとき) = ( ${b}^{2}-4ac$ の値が負の数になるとき)

それぞれの場合で、2次方程式の解がどうなるのかを解の公式と併せて見ていきます。

判別式の取りうる値

$D \gt 0$ のとき
\begin{equation*}
x = \ \frac{-b \pm \sqrt{D}}{2a}
\end{equation*}

「 $D \gt 0$ のとき」とは、言い換えると「 ${b}^{2}-4ac$ の値が正の数のとき」です。このとき、解の $\pm \sqrt{D}$ は正の数 $D$ の平方根になり、実数として存在します。

ですから、$D \gt 0$ のとき、2次方程式の解は実数解になります。

また、$\pm \sqrt{D}$ は、正の平方根 $+\sqrt{D}$ と負の平方根 $-\sqrt{D}$ の2つをまとめて表したものなので、2次方程式の解は2つあります。

まとめると「 $D \gt 0$ のとき、2次方程式の解は異なる2つの実数解になる」ことが分かります。一般に、「 $D \gt 0$ のとき、2次方程式は異なる2つの実数解をもつ」という言い方をします。

$D = 0$ のとき
\begin{align*}
x &= \ \frac{-b \pm \sqrt{D}}{2a} \\[ 5pt ]
&= \ \frac{-b \pm \sqrt{0}}{2a} \\[ 5pt ]
&= \ \frac{-b}{2a}
\end{align*}

「 $D = 0$ のとき」とは、言い換えると「 ${b}^{2}-4ac$ の値が $0$ のとき」です。このとき、$\pm \sqrt{D}=0$ となるので、解の中に平方根が存在しなくなります。

平方根が存在しなくなりましたが、解は実数です。ですから、$D = 0$ のとき、2次方程式の解は実数解になります。

また、平方根が存在しなくなったことで、2次方程式の解は $-b/2a$ の1つだけになります。このように2次方程式の解が1つだけのとき、その解を重解と言います。

重解は、2次方程式を因数分解すると式が ${(x+b/2a)}^{2}=0$ の形になったときの解。カッコの中の式が同じであれば、解が重なる(同じになる)。重解は1つとして扱う。

まとめると「 $D = 0$ のとき、2次方程式の解は1つの実数解になる」ことが分かります。一般に、「 $D = 0$ のとき、2次方程式は重解をもつ」という言い方をします。

$D \lt 0$ のとき
\begin{equation*}
x = \ \frac{-b \pm \sqrt{D}}{2a}
\end{equation*}

「 $D \lt 0$ のとき」とは、言い換えると「 ${b}^{2}-4ac$ の値が負の数のとき」です。このとき、解の $\pm \sqrt{D}$ は負の数 $D$ の平方根になり、実数として存在しません。

ですから、$D \lt 0$ のとき、2次方程式の解は実数解ではないことが分かります。実数解にならないので、解の個数も考えません。

まとめると「 $D \lt 0$ のとき、2次方程式の解は実数解にならない」ことが分かります。一般に、「 $D \lt 0$ のとき、2次方程式は実数解をもたない」という言い方をします。

以上のように、判別式の値によって、2次方程式の解が決まることが分かります。実数解をもつのか、もつとすれば何個もつのか、などを事前に知ることができます。

実数解の有無や個数が事前に分かっていれば、計算ミスに気付くこともあるでしょう。

解と判別式の値との関係

次は実際に問題を解いてみましょう。

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