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式と証明|条件が比例式の等式の証明について

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今回は条件が比例式の等式の証明について学習しましょう。比例式は相似な図形でお世話になることが多い式です。その比例式が条件となっているとき、等式を証明しなさいという問題が出題されることがあります。

条件式が比例式の場合、決まった扱い方があります。ですから、その扱い方を知らないと条件式を上手に使うことができません。ですから、比例式の扱い方をしっかり覚えましょう。

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条件が比例式の等式

比例式

比例式とは、比の値が等しいことを示す式のことです。たとえば、以下の式が比例式です。

比例式の一例
\begin{equation*}
\frac{a}{p}=\frac{b}{q}=\frac{c}{r}
\end{equation*}

この比例式は、相似な図形であれば、以下のように表わされます。

比例式の一般的な表し方
\begin{equation*}
a:p=b:q=c:r
\end{equation*}

比を等号で結んだ比例式であれば、一般的に、内項の積と外項の積が等しい性質を用いて、新たに等式を導出して使います。

比例式の一般的な使い方
\begin{align*}
&\quad a:p=b:q \\[ 5pt ]
&\text{内項の積と外項の積は等しいので} \\[ 5pt ]
&\quad aq = bp
\end{align*}

このことから分かるように、比例式には決まった扱い方があります。比例式そのものを計算に用いることはありません。これは比の値を用いた比例式でも同じです。

比例式そのものを計算で用いることはしない。別途に等式を導いて用いる。

条件が比例式の等式

例題から比例式の扱い方を知りましょう。

例題(1)
\begin{align*}
&\text{$\frac{a}{b}=\frac{c}{d}$ のとき、次の等式} \\[ 10pt ]
&\quad \frac{a+b}{a-b}=\frac{c+d}{c-d} \\[ 10pt ]
&\text{が成り立つことを証明せよ。}
\end{align*}

これまでの条件式の使い方で解く

これまでであれば、条件式を変形して解いていました。

たとえば、条件式を文字 a について変形し、それを等式に代入します。

比例式を変形する
\begin{align*}
&\quad \frac{a}{b}=\frac{c}{d} \\[ 10pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad a= \frac{bc}{d}
\end{align*}

変形後の式を等式の左辺に代入します。

変形後の式を代入する
\begin{align*}
&\quad a= \frac{bc}{d} \\[ 10pt ]
&\text{これを等式の左辺に代入すると} \\[ 5pt ]
&\text{(左辺)} = \cfrac{ \cfrac{bc}{d}+b }{ \cfrac{bc}{d}-b }
\end{align*}

等式の左辺は、繁分数式を含む等式になってしまいます。

面倒ですが、これを整理します。

等式の左辺を計算する
\begin{align*}
\text{(左辺)} \ &= \cfrac{ \cfrac{bc}{d}+b }{ \cfrac{bc}{d}-b } \\[ 10pt ]
&= \cfrac{ \cfrac{bc+bd}{d} }{ \cfrac{bc-bd}{d} } \\[ 10pt ]
&= \frac{bc+bd}{d} \cdot \frac{d}{bc-bd} \\[ 10pt ]
&= \frac{bc+bd}{bc-bd} \\[ 10pt ]
&= \frac{b(c+d)}{b(c-d)} \\[ 10pt ]
&= \frac{c+d}{c-d} \\[ 10pt ]
&= \ \text{(右辺)}
\end{align*}

これまでと同じようにして、等式を証明できます。しかし、繁分数式の計算はやはり面倒です。

比例式特有の扱い方で解く

繁分数式の計算を避けるために、比例式を以下のように扱います。

比例式の扱い方
\begin{align*}
&\quad \frac{a}{b}=\frac{c}{d}=k \\[ 10pt ]
&\text{とおくと} \\[ 5pt ]
&\quad \frac{a}{b}=k \quad \text{より} \ a= bk \\[ 5pt ]
&\quad \frac{c}{d}=k \quad \text{より} \ c=dk
\end{align*}

2つの比の値が特定の値 k になると定義します。このように定義すると、特定の文字を他の文字で表すことができるのが利点です。比の値が等しいことを示す比例式であれば、この扱い方は定石と言って良いでしょう。

比の値が等しいことを示す比例式を見たら、とりあえず「= k」とおこう。

定義して得られた式を、等式の左辺と右辺に代入して整理します。

左辺と右辺の計算
\begin{align*}
\text{(左辺)} &= \frac{bk+b}{bk-b} \\[ 10pt ]
&= \frac{b(k+1)}{b(k-1)} \\[ 10pt ]
&= \frac{k+1}{k-1} \\[ 10pt ]
\text{(右辺)} &= \frac{dk+d}{dk-d} \\[ 10pt ]
&= \frac{d(k+1)}{d(k-1)} \\[ 10pt ]
&= \frac{k+1}{k-1} \\[ 10pt ]
\text{よって} &\text{(左辺)} \ = \ \text{(右辺)}
\end{align*}

こちらの計算であれば、繁分数式にならず、約分するだけの簡単な計算で済みます。また、両辺がともに同じ式で表されるので、等式が成り立ちます。

$A=C \ , \ B=C$ ならば、$A=C$

次の例題を解いてみましょう。

例題(2)
\begin{align*}
&\text{$\frac{x}{b-c}=\frac{y}{c-a}=\frac{z}{a-b}$ のとき、次の等式} \\[ 10pt ]
&\quad ax+by+cz=0 \\[ 10pt ]
&\text{が成り立つことを証明せよ。}
\end{align*}

これまでの条件式の使い方で解く

例題(2)も比例式が条件となった等式の証明です。ただ、これまでと同じように条件式を変形するには、少し難しい問題です。

何が難しいかと言うと、条件式が3つの数量が等しいことを示す式だからです。このような等式を計算で使うには、一般に、以下のような等式に分けてから使います。

$A=B=C$ の使い方
\begin{align*}
&\text{$A=B=C$ より} \\[ 5pt ]
&\quad A=B \ , \ B=C \ , \ C=A
\end{align*}

これを参考にすれば、比例式は以下のような等式に分けられます。

比例式の変形
\begin{align*}
&\quad \frac{x}{b-c}=\frac{y}{c-a}=\frac{z}{a-b} \\[ 10pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad \frac{x}{b-c}=\frac{y}{c-a} \\[ 10pt ]
&\quad \frac{y}{c-a}=\frac{z}{a-b} \\[ 10pt ]
&\quad \frac{z}{a-b}=\frac{x}{b-c}
\end{align*}

3つの数量の関係から、2つの数量の関係を表す等式に置き換えました。しかし、各等式を変形するにしても、証明が上手くいくような変形ができそうにありません。このようなときに比例式特有の扱い方がより効果を発揮します。

比例式特有の扱い方で解く

3つの比の値が等しいことを示す比例式が条件式であれば、式を変形するだけでは上手くいきません。ですから、「= kとおく比例式特有の扱い方で解きます。

「$=k$」とおく
\begin{align*}
&\quad \frac{x}{b-c}=\frac{y}{c-a}=\frac{z}{a-b}=k \\[ 10pt ]
&\text{とおくと} \\[ 5pt ]
&\quad x= (b-c)k \ , \ y=(c-a)k \ , \ z=(a-b)k
\end{align*}

これらを等式の左辺に代入して整理します。

左辺の計算
\begin{align*}
\text{(左辺)} &= a \bigl\{(b-c)k \bigr\}+b \bigl\{(c-a)k \bigr\}+c \bigl\{(a-b)k \bigr\} \\[ 5pt ]
&= k\bigl\{a(b-c)+b(c-a)+c(a-b) \bigr\} \\[ 5pt ]
&=k\bigl(ab-ac+bc-ab+ac-bc \bigr) \\[ 5pt ]
&=0 \\[ 5pt ]
&= \ \text{(右辺)}
\end{align*}

条件式をどのように変形するかを悩まずに機械的に解けるので、これまでの条件付きの等式の証明よりも解きやすいはずです。比例式が条件として与えられていれば、迷わず「=k」とおきましょう。

次は、比例式が条件の等式の証明を扱った問題を実際に解いてみましょう。

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