数学の公式・定理集|確率分布と統計的な推測

公式・定理,数学B

数学の公式・定理集

確率分布と統計的な推測:1.確率分布

期待値(平均)・分散・標準偏差

期待値(平均):$E(X)$
\begin{align*} \quad E(X) &= m \\[ 10pt ] &= x_{\tiny{1}} \ p_{\tiny{1}} + x_{\tiny{2}} \ p_{\tiny{2}} + \cdots + x_{n} \ p_{n} \\[ 10pt ] &= \displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } x_{k} \ p_{k} \end{align*}
分散:$V(X)$
\begin{align*} \quad V(X) &= E \left( \ \left(X – m \right)^{\scriptsize{2}} \ \right) \\[ 10pt ] &= ( x_{\tiny{1}} \ – m )^{\tiny{2}} \ p_{\tiny{1}} + ( x_{\tiny{2}} \, – m )^{\tiny{2}} \ p_{\tiny{2}} + \cdots + ( x_{n} \, – m )^{\tiny{2}} \ p_{n} \\[ 10pt ] &= \displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } ( x_{k} \, – m )^{\tiny{2}} \ p_{k} \\[ 10pt ] &= E \left( X^{\scriptsize{2}} \right) \, – \left\{ E(X) \right\}^{\scriptsize{2}} \end{align*}
標準偏差:$\sigma (X)$
\begin{equation*} \quad \sigma (X) = \sqrt{ V(X) } \end{equation*}

確率変数 $aX+b$ の期待値、分散、標準偏差

$X$ は確率変数、$a \ , \ b$ は定数とする。
期待値
\begin{equation*} \quad E ( aX + b ) = aE ( X ) + b \end{equation*}
分散
\begin{equation*} \quad V ( aX + b ) = a^{\tiny{2}} \ V ( X ) \end{equation*}
標準偏差
\begin{equation*} \quad \sigma ( aX + b ) = \left| a \right| \sigma (X) \end{equation*}

確率変数の和と積

$X \ , \ Y$ は確率変数、$a \ , \ b$ は定数とする。

確率変数の和
\begin{align*} &\bullet \ E( X + Y ) = E(X) + E(Y) \\[ 10pt ] &\bullet \ E( aX + bY ) = a E(X) + b E(Y) \end{align*}
確率変数の積
$X \ , \ Y$ が互いに独立ならば
\begin{align*} &\bullet \ E( XY ) = E(X) E(Y) \\[ 10pt ] &\bullet \ V( X + Y ) = V(X) + V(Y) \\[ 10pt ] &\bullet \ V( aX + bY ) = a^{\tiny{2}} \ V ( X ) + b^{\tiny{2}} \ V ( Y ) \end{align*}

二項分布

確率変数 $X$ が二項分布 $B(n \ , \ p)$ に従うとする。
ただし、$q=1-p$
期待値
\begin{equation*} \quad E ( X ) = np \end{equation*}
分散
\begin{equation*} \quad V ( X ) = npq \end{equation*}
標準偏差
\begin{equation*} \quad \sigma ( X ) = \sqrt{npq} \end{equation*}

確率分布と統計的な推測:2.正規分布

正規分布

確率変数 $X$ が正規分布 $N(m \ , \ {\sigma}^{\tiny{2}})$ に従うとする。
期待値
\begin{equation*} \quad E ( X ) = m \end{equation*}
標準偏差
\begin{equation*} \quad \sigma ( X ) = \sigma \end{equation*}

確率分布と統計的な推測:3.統計的推測

推定

母平均の推定
標本の大きさ $n$ が大きいとき、母平均 $m$ に対する信頼度 95% の信頼区間は以下のようになる。
\begin{equation*} \left[ \ \overline{X} \, – 1.96 \cdot \frac{\sigma}{\sqrt{n}} \ , \ \overline{X} + 1.96 \cdot \frac{\sigma}{\sqrt{n}} \ \right] \end{equation*}
母比率の推定
標本比率を $R$ とする。標本の大きさ $n$ が大きいとき、母比率 $p$ に対する信頼度 95% の信頼区間は以下のようになる。
\begin{equation*} \left[ \ R \, – 1.96 \ \sqrt{ \frac{ R(1-R) }{ n } } \ , \ R + 1.96 \ \sqrt{ \frac{ R(1-R) }{ n } } \ \right] \end{equation*}
信頼度 99% の信頼区間なら、1.96 を 2.58 に置き換えればよい。

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