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整数の性質|最大公約数と最小公倍数について

数学A

今回は最大公約数と最小公倍数について学習しましょう。こちらも小中学校で学習した内容の続きになるので、忘れていないか確認しながら取り組みましょう。

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最大公約数と最小公倍数、互いに素

この単元では、以下のような事柄を学習します。

  • 最大公約数
  • 最小公倍数
  • 互いに素
  • 2つの整数の積、最大公約数、最小公倍数の関係

初めて聞く用語があるので、定義を文言通り正しく覚えましょう。

最大公約数と最小公倍数

最大公約数

2つ以上の整数について、共通の約数のことを公約数と言います。公約数は、整数を積の形で表したときの共通な因数と考えることもできます。このような公約数のうち、正で最大のものを最大公約数(Greatest Common Measure , G.C.M.)と言います。

12と16の最大公約数
\begin{align*}
&\text{それぞれの約数を調べると、} \\[ 5pt ]
&\quad 12 \ \cdots \ 1 \ , \ 2 \ , \ 3 \ , \ \underline{4} \ , \ 6 \ , \ 12 \\[ 5pt ]
&\quad 16 \ \cdots \ 1 \ , \ 2 \ , \ \underline{4} \ , \ 8 \ , \ 16 \\[ 5pt ]
&\text{より、最大公約数は $4$}
\end{align*}

教科書や参考書では、省略形はG.C.M.と記述されることが多いですが、他にも「G.C.D.(Greatest Common Divisor)」「G.C.F. (Greatest Common Factor)」「H.C.F. (Highest Common Factor)」等と記述されることもあります。

最小公倍数

2つ以上の整数について、共通の倍数のことを公倍数と言います。このような公倍数のうち、正で最小のものを最小公倍数(Least Common Multiple , L.C.M.)と言います。

12と16の最小公倍数
\begin{align*}
&\text{それぞれの倍数を調べると、} \\[ 5pt ]
&\quad 12 \ \cdots \ 12 \ , \ 24 \ , \ 36 \ , \ \underline{48} \ ,\cdots \\[ 5pt ]
&\quad 16 \ \cdots \ 16 \ , \ 32 \ , \ \underline{48} \ ,\cdots \\[ 5pt ]
&\text{より、最小公倍数は $48$}
\end{align*}

教科書や参考書では、省略形はL.C.M.と記述されることが多いですが、小文字にしたlcmと記述されることもあります。

最大公約数や最小公倍数の求め方

中学までの求め方(2つの整数のとき)

整数がそれほど大きくなければ、暗算で最大公約数や最小公倍数を求めることができるでしょう。たとえば、24と36の最大公約数や最小公倍数であれば、頭の中では以下のようなことを考えているのではないでしょうか。

24と36の最大公約数
\begin{align*}
&\text{それぞれの約数を大きい方から調べると、} \\[ 5pt ]
&\quad 36 \ \cdots \ 36 \ , \ 18 \ , \ \underline{12} \ ,\cdots \\[ 5pt ]
&\quad 24 \ \cdots \ 24 \ , \ \underline{12} \ ,\cdots \\[ 5pt ]
&\text{より、最大公約数は $12$}
\end{align*}
24と36の最小公倍数
\begin{align*}
&\text{それぞれの倍数を小さい方から調べると、} \\[ 5pt ]
&\quad 36 \ \cdots \ 36 \ , \ \underline{72} \ ,\cdots \\[ 5pt ]
&\quad 24 \ \cdots \ 24 \ , \ 48 \ , \ \underline{72} \ ,\cdots \\[ 5pt ]
&\text{より、最小公倍数は $72$}
\end{align*}

最大公約数であれば大きな約数から調べ、最小公倍数であれば小さな倍数から調べるのがコツです。2つの整数がそれほど大きくなければ、この調べ方で良いでしょう。暗算で求めるのが難しいときは、最初の例のように書き並べていく方法が一番単純な求め方です。

書き並べていく方法よりも手間の少ない方法が筆算です。筆算では、2つの整数を共通に割り算するのが特徴的です。割り算は下にしていくので、商を2つの整数の下にそれぞれ書きます。これを繰り返し、共通に割れなくなれば筆算を終えます。

最大公約数や最小公倍数を筆算で求める(2つの整数のとき)

共通に割れなくなれば、縦と横に並んだ数を使って、最大公約数や最小公倍数を求めます。求め方は簡単です。

最大公約数…縦に並んだ数の積
最小公倍数…縦と横に並んだ数の積

筆算で求める方法を使えば、ルールさえ守れば機械的に解くことができます。

中学までの求め方(3つの整数のとき)

3つ以上の整数の場合、少し難しくなります。3つの整数を共通に割っていき、商を下にそれぞれ書いていくことを繰り返します。ここまでは同じですが、3つの整数を共通に割れなくなってからが異なります。

3つの整数を共通に割れなくなったとき、それまでに縦に並んだ数の積が最大公約数になります。ここから先は最小公倍数を求めるための計算です。

最大公約数や最小公倍数を筆算で求める(3つの整数のとき)

3つの整数のうち2つを共通に割っていきます。すべての数でなくても一部を共通に割れれば割り算します。このとき、割れないものはそのまま下に書きます。2つの整数でも共通に割れなくなれば筆算を終えます。縦と横に並んだ数の積が最小公倍数です。

3つ以上の整数では、最小公倍数の求め方に注意する必要があります。ここまでは中学までに学習した方法ですが、この単元では素因数分解を利用した方法を学習します。

素因数分解を利用した求め方

2つの整数を素因数分解すると、2つの整数の成り立ちが良く分かります。この素因数に注目して、最大公約数や最小公倍数を求めることができます。

まず、2つの整数をそれぞれ素因数分解します。

24と36をそれぞれ素因数分解する
\begin{align*}
24 &= \underline{2 \times 2} \times 2& &\underline{\times 3}& &= 2^{\scriptsize{3}} \times 3^{\scriptsize{1}} \\[ 5pt ]
36 &= \underline{2 \times 2}& &\underline{\times 3} \times 3& &= 2^{\scriptsize{2}} \times 3^{\scriptsize{2}}
\end{align*}

素因数分解すると、素因数には2つの整数が共通にもつものとそうでないものとがあることが分かります。24と36は、2個の2と1個の3を共通にもっています。ですから、先ほどの筆算で、2で2回、3で1回共通に割ることができたわけです。

最大公約数は、2つの整数を共通に割れる数の中で最大のものなので、共通の素因数をすべてもつ数であれば良いことが分かります。このことから、2つの整数が共通にもつ素因数の積が最大公約数になります。

24と36の最大公約数
\begin{align*}
&\text{24と36の最大公約数は} \\[ 5pt ]
&\quad 2 \times 2 \times 3 = 2^{\scriptsize{2}} \times 3^{\scriptsize{1}} = 12
\end{align*}

また、整数の倍数は、もとの整数に新たに数を掛け算して得られます。

24と36の倍数
\begin{align*}
&\text{24の倍数は} \\[ 5pt ]
&\quad 24 \times \text{□} = 2 \times 2 \ \underline{\underline{\times 2}} \times 3 \times \text{□} \\[ 5pt ]
&\text{36の倍数は} \\[ 5pt ]
&\quad 36 \times \text{△} = 2 \times 2 \ \underline{ \times 3} \times 3 \times \text{△}
\end{align*}

公倍数であれば、新たな数を掛けても素因数分解したときの式が全く同じになるはずです。公倍数の中でも最小となるにはどうすれば良いでしょうか?

24と36の最小公倍数?
\begin{align*}
&\text{24に3を掛けたとき} \\[ 5pt ]
&\quad 24 \times 3 = 2 \times 2 \ \underline{\underline{\times 2}} \times 3 \times \underline{3} \\[ 5pt ]
&\text{36に2を掛けたとき} \\[ 5pt ]
&\quad 36 \times 2 = 2 \times 2 \ \underline{\times 3} \times 3 \ \underline{\underline{\times 2}}
\end{align*}

最小の公倍数になるのは、一方の整数だけがもつ素因数を、他方の整数に掛けたときの数です。つまり、24に3を1個だけ掛けた数、あるいは36に2を1個だけ掛けた数です。新たに掛けた2や3は、24と36の一方だけがもつ素因数です。このことから、2つの整数が共通にもつ素因数に加えて、それ以外も含めた積が最小公倍数になります。

24と36の最小公倍数
\begin{align*}
&\text{24と36の最小公倍数は} \\[ 5pt ]
&\quad 2 \times 2 \ \underline{\underline{\times 2}} \times 3 \ \underline{\times 3} = 2^{\scriptsize{3}} \times 3^{\scriptsize{2}} = 72
\end{align*}

実際は、素因数分解すると累乗の形で表します。ですから、累乗の指数を見て判断します。

24と36をそれぞれ素因数分解する
\begin{align*}
&\quad 24 = 2^{\scriptsize{3}} \times \underline{3^{\scriptsize{1}}} \\[ 5pt ]
&\quad 36 = \underline{2^{\scriptsize{2}}} \times 3^{\scriptsize{2}} \\[ 10pt ]
&\text{24と36の最大公約数は} \\[ 5pt ]
&\quad 2^{\scriptsize{2}} \times 3^{\scriptsize{1}} = 12 \\[ 5pt ]
&\text{24と36の最小公倍数は} \\[ 5pt ]
&\quad 2^{\scriptsize{3}} \times 3^{\scriptsize{2}} = 72
\end{align*}

最大公約数は、共通の素因数からなります。ですから、共通の素因数において、指数の小さい累乗の積で最大公約数を求めます。

また、最小公倍数は、共通の素因数以外も含みます。ですから、共通の素因数において、指数の大きい累乗を抜き出します。ただし、下例の2 , 5のように、共通でない素因数がある場合、指数の大小にかかわらずそのまま抜き出します。そして、それらの積で最小公倍数を求めます。

例) 12と45の最大公約数と最小公倍数
\begin{align*}
&\quad 12 = 2^{\scriptsize{2}} \times 3 \\[ 5pt ]
&\quad 45 = 3^{\scriptsize{2}} \times 5 \\[ 10pt ]
&\text{12と45の最大公約数は} \\[ 5pt ]
&\quad 3 \\[ 5pt ]
&\text{12と45の最小公倍数は} \\[ 5pt ]
&\quad 2^{\scriptsize{2}} \times 3^{\scriptsize{2}} \times 5 = 180
\end{align*}

素因数分解を利用する方法をまとめると以下のようになります。

最大公約数や最小公倍数を筆算で求める(素因数分解を利用)

素因数と最大公約数・最小公倍数との関係

2つの整数の素因数と、最大公約数・最小公倍数との関係をベン図で表すと良く分かります。2つの整数がもつ素因数を要素とする集合を考えてみましょう。

素因数と最大公約数・最小公倍数との関係

共通にもつ素因数とそうでない素因数とに分けられます。最大公約数は、共通部分に属する素因数からなり、最小公倍数は、和集合に属する素因数からなることが分かります。

かなり解説が長くなりましたが、素因数と公約数・公倍数との関係が少しはイメージできたのではないでしょうか?因数に注目できるようになると、数や式の扱いが格段に上達するので、めげずに取り組みましょう。

次は新しい用語や関係式が出てきます。きちんと覚えましょう。

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