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複素数と方程式|高次方程式の解法(因数分解の利用)について

数学2 複素数と方程式 高次方程式数学II

今回は、高次方程式の解法について学習しましょう。高次方程式と言っても、高次式の扱いに従えば問題ありません。

これまでに学習した高次式の扱い方について確認しながら進めていきましょう。

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高次方程式の定義

高次方程式とは、次数の高い項をもつ方程式のことです。「次数の高い項」と言っても抽象的ですが、一般に、3次以上の項をもつ方程式をまとめて高次方程式と言います。

定義は以下の通りです。

高次方程式の定義
$x$ の整式 $P(x)$ が $n$ 次式のとき、方程式 $P(x)=0$ を $n$ 次方程式といい、3次以上の方程式を高次方程式という。

高次方程式の解法

1次方程式であれば、等式の性質を利用することで解くことができます。また、2次方程式であれば、公式を利用して因数分解すれば、1次式の積の形で表すことができるので、この積の性質を利用することで解くことができます。

1次・2次方程式の解法
1次方程式の解法:等式の性質を利用して、$x= \bigcirc$ の形に変形する。
2次方程式の解法:因数分解して、$AB=0$ の形に変形する。因数分解できないなら、解の公式で。

高次方程式を解く場合、次数の低い方程式を導いて解きます。具体的には、2次方程式のときと同じように、因数分解して1次式や2次式の積の形を作ることで、次数の低い方程式を導きます。

高次方程式の解法
\begin{align*}
&\text{高次方程式 $P(x)=0$ を因数分解して} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x-\alpha \bigr)\bigl( x-\beta \bigr)Q(x)=0 \\[ 7pt ]
&\text{が得られたとする。} \\[ 5pt ]
&\text{$Q(x) \neq 0$ のとき} \\[ 5pt ]
&\quad x-\alpha=0 \quad \text{または} \quad x-\beta=0 \quad \text{(※新たに導いた次数の低い方程式)} \\[ 7pt ]
&\text{が成り立つので、高次方程式の解は} \\[ 5pt ]
&\quad x = \alpha \ , \ \beta \\[ 7pt ]
&\text{特に} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x-\alpha \bigr)^{\scriptsize{n}}Q(x)=0 \quad \text{(ただし、$Q(x) \neq 0$)} \\[ 7pt ]
&\text{のとき、解は} \\[ 5pt ]
&\quad x = \alpha \\[ 7pt ]
&\text{となり、解 $\alpha$ を $n$ 重解という。} \\[ 5pt ]
&\text{なお、2重解、3重解、…をまとめて重解という。}
\end{align*}

このように、高次方程式の解法は、因数分解して積の形を導く点では2次方程式と変わりません。しかし、導くまでの過程にはいくつかの解法があります。2次方程式のように、公式を用いて因数分解できるとは限らないということです。与えられた高次方程式に合わせて解法を変えなければなりません。

高次方程式を解いてみよう

これから高次方程式の解法を確認していきます。例題を解きながら確認しましょう。

例題
\begin{align*}
&\text{次の方程式を解け。} \\[ 5pt ]
&(1) \quad x \bigl( x-2 \bigr)\bigl( x-3 \bigr) =0 \\[ 7pt ]
&(2) \quad x^{\scriptsize{2}} \bigl( x+1 \bigr) = 4\bigl( x+1 \bigr) \\[ 7pt ]
&(3) \quad x^{\scriptsize{3}}+27=0 \\[ 7pt ]
&(4) \quad x^{\scriptsize{4}}-16=0
\end{align*}

例題(1)の解答・解説

例題(1)
\begin{align*}
&\text{次の方程式を解け。} \\[ 5pt ]
&(1) \quad x \bigl( x-2 \bigr)\bigl( x-3 \bigr) =0
\end{align*}

与式をよく観察すると、すでに因数分解されていることが分かります。左辺は3つの1次式の積で表され、右辺は0となっています。このような式を目指して方程式を変形しましょう。

与式から次数の低い方程式を導いて、解を求めます。

例題(1)の解答例
\begin{align*}
&\text{与式より} \\[ 5pt ]
&\quad x=0 \quad \text{または} \quad x-2=0 \quad \text{または} \quad x-3=0 \\[ 7pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad x = 0 \ , \ 2 \ , \ 3
\end{align*}

次数に応じて解の個数が増えるだけで、2次方程式のときと同じ要領で解けます。慣れてきたら新たに方程式を導かずに解を求めてしまいましょう。

高次方程式の解法では、因数分解して次数の低い方程式を導いて解く。

例題(2)の解答・解説

例題(2)
\begin{align*}
&\text{次の方程式を解け。} \\[ 5pt ]
&(2) \quad x^{\scriptsize{2}} \bigl( x+1 \bigr) = 4\bigl( x+1 \bigr)
\end{align*}

与式を観察すると、右辺が0ではありません。左辺に項をすべて集めます。このとき、共通因数があることに注意して解きましょう。

例題(2)の解答例
\begin{align*}
&\text{与式を変形すると} \\[ 5pt ]
&\quad x^{\scriptsize{2}} \bigl( x+1 \bigr)-4\bigl( x+1 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{$x+1$ が共通因数なので} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x+1 \bigr)\bigl( x^{\scriptsize{2}}-4 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{さらに} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x+1 \bigr)\bigl( x+2 \bigr)\bigl( x-2 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad x+1=0 \quad \text{または} \quad x+2=0 \quad \text{または} \quad x-2=0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad x =-1 \ , \ \pm 2
\end{align*}

最初なので、かなり丁寧に記述しました。実際の記述では、式変形を簡単に済ませて解を求めます。

高次方程式の解法では「積の形=0」の形になるように変形する。

例題(3)の解答・解説

例題(3)
\begin{align*}
&\text{次の方程式を解け。} \\[ 5pt ]
&(3) \quad x^{\scriptsize{3}}+27=0
\end{align*}

与式を観察すると、どこかで見たような式です。3次式の展開や因数分解を思い出しましょう。公式を利用して因数分解します。

例題(3)の解答例
\begin{align*}
&\text{与式を変形すると} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x+3 \bigr)\bigl( x^{\scriptsize{2}}-3x+9 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad x+3=0 \quad \text{または} \quad x^{\scriptsize{2}}-3x+9=0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad x = -3 \ , \ \frac{3 \pm 3\sqrt{3}i}{2}
\end{align*}

新たに導いた2次方程式の方は因数分解できないので、解の公式を用いて解を求めます。解は複素数の範囲で求めなければならないことに注意しましょう。

高次方程式の解法では、公式を利用して因数分解できるときもある。

3次方程式であっても、公式を利用できるものはあまり出題されませんが、しっかり使えるようにしておきましょう。

3次式の展開(因数分解)の公式
\begin{align*}
&a^{\scriptsize{3}}+3a^{\scriptsize{2}}b+3ab^{\scriptsize{2}}+b^{\scriptsize{3}} = \bigl(a+b \bigr)^{\scriptsize{3}} \\[ 7pt ]
&a^{\scriptsize{3}}-3a^{\scriptsize{2}}b+3ab^{\scriptsize{2}}-b^{\scriptsize{3}} = \bigl(a-b \bigr)^{\scriptsize{3}} \\[ 7pt ]
&a^{\scriptsize{3}}+b^{\scriptsize{3}} = \bigl(a+b \bigr) \bigl(a^{\scriptsize{2}}-ab+b^{\scriptsize{2}} \bigr) \\[ 7pt ]
&a^{\scriptsize{3}}-b^{\scriptsize{3}} = \bigl(a-b \bigr) \bigl(a^{\scriptsize{2}}+ab+b^{\scriptsize{2}} \bigr)
\end{align*}

例題(4)の解答・解説

例題(4)
\begin{align*}
&\text{次の方程式を解け。} \\[ 5pt ]
&(4) \quad x^{\scriptsize{4}}-16=0
\end{align*}

与式は4次方程式です。4次以上になると公式を学習していません。しかし、少しの工夫で、これまでの知識を利用できる式に置き換えることができます。

例題(4)の解答例
\begin{align*}
&\text{$x^{\scriptsize{2}}=X$ とおくと、与式は} \\[ 5pt ]
&\quad X^{\scriptsize{2}}-16=0 \\[ 7pt ]
&\text{これより} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( X-4 \bigr)\bigl( X+4 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{$X=x^{\scriptsize{2}}$ であるので} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x^{\scriptsize{2}}-4 \bigr)\bigl( x^{\scriptsize{2}}+4 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x+2 \bigr)\bigl( x-2 \bigr)\bigl( x^{\scriptsize{2}}+4 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad x+2=0 \quad \text{または} \quad x-2=0 \quad \text{または} \quad x^{\scriptsize{2}}+4=0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad x = \pm 2 \ , \ \pm 2i
\end{align*}

この解法では、「高次式の値」で学習した「次数を下げる」という考え方を利用します。次数を下げることで、これまでの知識を利用できるようになります。

高次方程式の解法では、次数を下げることで2次方程式や3次方程式に置き換えることができる。

高次方程式の解法をまとめると、以下の3通りになります。

高次方程式の解法

  • 公式を利用する。
  • 置き換えて次数を下げる。
  • 因数定理を利用する。

公式を利用したり、置き換えて次数を下げたりする解法では、基本的に与式を簡単に因数分解できます(簡単でないものもある)。また、これらの解法で上手くいかなければ、因数定理を利用する解法で解きます。なお、因数定理を利用した解法は別途に紹介します。

3通りの解法に共通するのは、どの解法であっても因数分解して積の形で表し、次数の低い方程式を新たに導くという点です。

次は、高次方程式の解法(因数分解の利用)を扱った問題を実際に解いてみましょう。

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