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複素数と方程式|2重解をもつ条件について

数学2 複素数と方程式 高次方程式数学II

今回は、2重解をもつ条件について学習しましょう。扱う方程式は、2次方程式ではなく、3次方程式になります。

3次式を因数分解できなければならないので、不安な人は復習しながら進めていきましょう。

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3次方程式の問題の取り組み方

3次方程式を扱った問題では、1次式と2次式の積に因数分解することが基本方針です。

3次式を因数分解するためには、因数となる1次式を見つけることが最優先と言っても過言ではありません。因数となる1次式が見つかれば、組立除法を用いて割り算できます。割り算によって2次式の商が分りますが、この商は残りの因数です。

3次方程式が2重解をもつ条件

3次方程式が2重解をもつ条件を考えてみましょう。

3次方程式が1次式と2次式の積に因数分解できたとすると、すぐに思いつくのは、2次式から得られる2次方程式が重解をもつ場合です。

しかし、これだけではありません。2次方程式がもつ異なる2つの実数解のうち、1次式から得られる方程式の解と同じものがあるかもしれません。つまり、3次方程式が2重解をもつ状況は2通りあるということです。

3次方程式が2重解をもつ条件
\begin{align*}
&\text{3次方程式が1次式 $x-\alpha$ と2次式 $g(x)$ の積に因数分解できるとき} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x-\alpha \bigr)g(x)=0 \\[ 7pt ]
&\text{と表せる。} \\[ 5pt ]
&\text{このとき、3次方程式が2重解をもつのは} \\[ 5pt ]
&\quad \text{[1] 2次方程式 $g(x)=0$ が $x=\alpha$ でない重解をもつ。} \\[ 5pt ]
&\quad \text{[2] 2次方程式 $g(x)=0$ の解の1つが $x=\alpha$ で、他の解は $x=\alpha$ でない。} \\[ 5pt ]
&\text{の2通りが考えられる。} \\[ 5pt ]
\end{align*}

3次方程式が2重解をもつ条件を考えるときは、場合分けして、それぞれの場合で解かなければなりません。重解は2次方程式でよく扱われるので、[1]の場合だけで安心しがちです。[2]の場合を見落とさないようにしましょう。

3次方程式が2重解をもつ条件を決定してみよう

3次方程式が2重解をもつ条件を決定してみましょう。

例題
\begin{align*}
&\text{3次方程式 $x^{\scriptsize{3}}+(a-1)x^{\scriptsize{2}}+(4-a)x-4=0$ が} \\[ 5pt ]
&\text{2重解をもつように、定数 $a$ の値を求めよ。}
\end{align*}

例題の解答・解説

3次方程式を扱った問題なので、まず因数分解することを考えましょう。剰余の定理と因数定理から、3次式の因数である1次式を探します。

例題の解答例①
\begin{align*}
&\quad f(x)=x^{\scriptsize{3}}+\bigl(a-1 \bigr)x^{\scriptsize{2}}+\bigl(4-a \bigr)x-4 \\[ 7pt ]
&\text{とすると} \\[ 5pt ]
&\quad f(1)=1^{\scriptsize{3}}+\bigl(a-1 \bigr) \cdot 1^{\scriptsize{2}}+\bigl(4-a \bigr) \cdot 1-4=0 \\[ 7pt ]
&\text{より、$f(x)$ は $x-1$ を因数にもつ。}
\end{align*}

因数である1次式が見つかったら、組立除法で3次式を割り算します。組立除法の結果は以下の通りです。

例題の組立除法

3次式を因数分解できたら、因数から新たに方程式を導きます。

例題の解答例②
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\text{より、$f(x)$ は $x-1$ を因数にもつ。} \\[ 5pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad f(x)=\bigl( x-1 \bigr)\bigl( x^{\scriptsize{2}}+ax+4 \bigr) \\[ 7pt ]
&\text{より、方程式は} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x-1 \bigr)\bigl( x^{\scriptsize{2}}+ax+4 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{したがって} \\[ 5pt ]
&\quad x-1=0 \quad \text{または} \quad x^{\scriptsize{2}}+ax+4=0
\end{align*}

3次方程式の解の1つは1次式からすぐに分かります。この解をもとに場合分けをして、2重解をもつときの定数 a の値を求めます。

まず、2次方程式が重解をもつときです。ただし、1次方程式の解とは異なることも忘れないようにしましょう。

例題の解答例③
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\quad x-1=0 \quad \text{または} \quad x^{\scriptsize{2}}+ax+4=0 \\[ 7pt ]
&\text{[1] $x^{\scriptsize{2}}+ax+4=0$ が $1$ ではない重解をもつ} \\[ 5pt ]
&\text{判別式を $D$ とすると} \\[ 5pt ]
&\quad D=0 \quad \text{かつ} \quad 1^{\scriptsize{2}}+a \cdot 1+4 \neq 0 \\[ 7pt ]
&\text{を満たせばよい。ここで} \\[ 5pt ]
&\quad D=a^{\scriptsize{2}}-16=\bigl(a+4\bigr)\bigl(a-4\bigr) \\[ 7pt ]
&\text{より、$D=0$ とすると} \\[ 5pt ]
&\quad a=\pm 4 \\[ 7pt ]
&\text{これは $a+5 \neq 0$ を満たす。}
\end{align*}

3次方程式は3つの解をもつので、誤って3重解にならないように気を付けましょう。そのために2次方程式が $x=1$ を解にもたないという条件を付けています。2次方程式が特定の解をもたないためには、その解を代入しても等式が成り立たなければ良いのです。

2次方程式の解でない値を代入しても、等式は成り立たない。

次は、2次方程式の解の1つが1となるときです。もちろん、2次方程式の残りの解は1になってはいけません。

例題の解答例④
\begin{align*}
&\quad \vdots \\[ 7pt ]
&\text{[2] $x^{\scriptsize{2}}+ax+4=0$ の解の1つが $1$ で、他の解が $1$ ではない} \\[ 5pt ]
&\text{$x=1$ が解であるので} \\[ 5pt ]
&\quad 1^{\scriptsize{2}}+a \cdot 1+4= 0 \\[ 7pt ]
&\text{よって} \\[ 5pt ]
&\quad a+5=0 \quad \text{すなわち} \quad a=-5 \\[ 7pt ]
&\text{このとき、2次方程式は} \\[ 5pt ]
&\quad x^{\scriptsize{2}}-5x+4=0 \\[ 7pt ]
&\text{となるので} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x-1 \bigr)\bigl( x-4 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{より} \\[ 5pt ]
&\quad x=1 \ , \ 4 \\[ 7pt ]
&\text{これは、他の解が $1$ ではないので適する。} \\[ 5pt ]
&\text{[1],[2]から、求める定数 $a$ の値は} \\[ 5pt ]
&\quad a=\pm 4 \ , \ -5
\end{align*}

組立除法が上手くいかないとき

係数に文字が含まれると、筆算はもちろんですが、組立除法でも難しく感じるかもしれません。そんなときは、最低次数の文字(ここでは定数 a )について整理すると、3次式を因数分解できます。

最低次数の文字に注目して因数分解する
\begin{align*}
&\quad x^{\scriptsize{3}}+(a-1)x^{\scriptsize{2}}+(4-a)x-4=0 \\[ 7pt ]
&\text{方程式の左辺を $a$ について整理すると} \\[ 5pt ]
&\quad x^{\scriptsize{3}}-x^{\scriptsize{2}}+4x-4+a\bigl(x^{\scriptsize{2}}-x \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{さらに変形すると} \\[ 5pt ]
&\quad x^{\scriptsize{2}}\bigl(x-1 \bigr)+4\bigl(x-1 \bigr)+ax\bigl(x-1 \bigr)=0 \\[ 7pt ]
&\text{より、共通因数 $x-1$ でくくると} \\[ 5pt ]
&\quad \bigl( x-1 \bigr)\bigl( x^{\scriptsize{2}}+ax+4 \bigr)=0
\end{align*}

2次方程式の因数分解でも扱った解法です。複数の文字がある場合、最低次数の文字に注目して変形します。この解法では、因数が分かっていなくても因数分解できるところが利点です。

次は、3次方程式が2重解をもつ条件を扱った問題を実際に解いてみましょう。

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