整数の性質|n進数の各位の数や桁数、記数法の決定について

12/27/2018数学A整数の性質,n進法,位取り記数法

数学A 整数の性質

今回はn進数の各位の数や桁数、記数法の決定について学習しましょう。応用度の高い内容なので、これまでに学習してきたことをしっかり定着させてから取り組んだ方が良いでしょう。演習で間違えてしまったら、その都度、定義や条件などを確認しておきましょう。

n進数の各位の数

n進法で表される数、すなわちn進数は、以下のような意味をもっていました。

$n$ 進数
\begin{align*}
&\text{$n$ を $2$ 以上の整数とする。} \\[ 5pt ]
&\text{$n$ 進法で $a_{\scriptsize{0}} \ a_{\scriptsize{1}} \ a_{\scriptsize{2}} \ \cdots \cdots \ a_{\scriptsize{k-1}} \ a_{\scriptsize{k}}$ と書かれた $k+1$ 桁の正の整数は、} \\[ 10pt ]
&\quad a_{\scriptsize{k}} \cdot n^{\scriptsize{k}} + a_{\scriptsize{k-1}} \cdot n^{\scriptsize{k-1}} + \cdots \cdots + a_{\scriptsize{2}} \cdot n^{\scriptsize{2}} + a_{\scriptsize{1}} \cdot n^{\scriptsize{1}} + a_{\scriptsize{0}} \cdot n^{\scriptsize{0}} \\[ 10pt ]
&\text{の意味である。} \\[ 5pt ]
&\text{ただし、$a_{\scriptsize{0}} \ , \ a_{\scriptsize{1}} \ , \ a_{\scriptsize{2}} \ , \ \cdots \cdots \ , \ a_{\scriptsize{k-1}} \ , \ a_{\scriptsize{k}}$ は $0$ 以上 $n-1$ 以下の整数、$a_{\scriptsize{k}} \neq 0$}
\end{align*}

この定義から分かるように、n進数は0~n-1のn個の数字を用いて表されるので、各位の数字は0以上n-1以下の整数です。ただし、最も高い位の数字だけは、0になることはなく、1以上n-1以下の整数です。

n進法のnは、nまでの数字ではなく、n個の数字という意味。

たとえば、10進数であれば、各位の数字は0以上9以下(最高位だけ1以上9以下)の整数で、これは整数を10で割った余りの種類と同じになります。

6進数 $abc_{\scriptsize{(6)}}$ について、各位の数字が満たす条件を考えてみましょう。6進数は、0~5の6個の数字を用いて表される数です。ただし、最も高い位だけは0になることはありません。

6進数の各位の数字が満たす条件
\begin{align*}
&\text{$6$ 進法で表される数は、$0$~$5$ の $6$ 個の数字を用いて表される。} \\[ 5pt ]
&\text{$abc_{\scriptsize{(6)}}$ について、$a \ , \ b \ , \ c$ が満たす条件は、} \\[ 5pt ]
&\quad 1 \leqq a \leqq 5 \ , \ 0 \leqq b \leqq 5 \ , \ 0 \leqq c \leqq 5
\end{align*}

このように記数法の底をもとに、各位の数字が満たす条件を導出することができます。これらの条件を用いて、題意を満たす値を求めるので、忘れずに書き出しておきましょう。

各位の数字が満たす条件
$n$ 進数について、
$\quad 1 \leqq \ \text{(最高位の数字)} \ \leqq n-1$
$\quad 0 \leqq \ \text{(それ以外の位の数字)} \ \leqq n-1$

n進数の桁数

n進数において、最も高い位が何の位であるかが分かれば、n進数の桁数を知ることができます。また、n進数の桁数が分かれば、n進数がどんな範囲にある数かを知ることができます。

たとえば、3桁の10進数123を考えてみましょう。3桁の10進数123は、以下のように10を用いて位取りした数です。

10進数123の意味
\begin{align*}
&\text{$10$ 進数 $123$ は} \\[ 5pt ]
&\quad 123 = 1 \cdot 10^{\scriptsize{2}} + 2 \cdot 10^{\scriptsize{1}} + 3 \cdot 10^{\scriptsize{0}} \\[ 5pt ]
&\text{を意味する。}
\end{align*}

3桁の10進数であれば、最も高い位は $10^{\scriptsize{2}}$ の位です。また、10進数123は以下の範囲にある数だと表すことができます。

10進数123の範囲
\begin{align*}
&\text{よって、$3$ 桁の $10$ 進数 $123$ は} \\[ 5pt ]
&\quad 10^{\scriptsize{3-1}} \leqq 123 \lt 10^{\scriptsize{3}} \\[ 5pt ]
&\text{の範囲にある。}
\end{align*}

このことから分かるのは、記数法の底や桁数を用いて、数の取りうる範囲を表すことができるということです。ただ、桁数の使い方に気をつけないと、数の取りうる範囲を間違えてしまいます。最も高い位の指数は、桁数よりも1だけ小さいので注意しましょう。

$10^{\scriptsize{2}}$ は、$10^{\scriptsize{2}} = 100$ より3桁の数。$10^{\scriptsize{3}}$ は $10^{\scriptsize{3}} = 1000$ より4桁の数。指数と桁数の関係をしっかり把握しよう。

10進数だと易しすぎるので、3進数で表すと5桁となるような自然数N(10進数)の取りうる範囲を考えてみましょう。どのような自然数が、3進数で表したときに5桁となるかを考えましょう。

3進数で表すと5桁となる10進数の取りうる範囲
\begin{align*}
&\text{$3$ 進数で表すと $5$ 桁になるときの最小値は} \\[ 5pt ]
&\quad N_{\scriptsize{min}} = 1 \cdot 3^{\scriptsize{5-1}} \\[ 5pt ]
&\text{$3$ 進数で表すと $6$ 桁になるときの最小値は} \\[ 5pt ]
&\quad N’_{\scriptsize{min}} = 1 \cdot 3^{\scriptsize{5}} \\[ 5pt ]
&\text{自然数 $N$ は、$3$ 進数で表すと$5$ 桁になるので、} \\[ 5pt ]
&\quad N_{\scriptsize{min}} \leqq N \lt N’_{\scriptsize{min}} \\[ 5pt ]
&\text{よって、} \\[ 5pt ]
&\quad 3^{\scriptsize{5-1}} \leqq N \lt 3^{\scriptsize{5}} \\[ 5pt ]
&\text{の範囲にある。}
\end{align*}

5桁の3進数のうち最小値となるのは、最高位( $3^{\scriptsize{5-1}}$ の位)の数字が1で、それ以外の位が0となるときです。また、6桁の3進数のうち最小値となるのは、最高位( $3^{\scriptsize{5}}$ の位)の数字が1で、それ以外が0となるときです。これらの範囲にある自然数であれば、すべて3進数で表すと5桁となります。

以上のことから、一般に、10進数の取りうる範囲は、n進数で表したときの桁数を用いて表すことができます。

n進数の桁数と10進数の取りうる範囲の関係
\begin{align*}
&\text{$n$ 進法で表すと $a$ 桁となる自然数 $N$ について、} \\[ 5pt ]
&\quad n^{\scriptsize{a-1}} \leqq N \lt n^{\scriptsize{a}} \\[ 5pt ]
&\text{が成り立つ。} \\[ 5pt ]
&\text{ただし、} \\[ 5pt ]
&\text{$n^{\scriptsize{a-1}}$ は $a$ 桁の $n$ 進数のうち最小値} \\[ 5pt ]
&\text{$n^{\scriptsize{a}}$ は $a+1$ 桁の $n$ 進数のうち最小値}
\end{align*}

n進数の桁数を扱った問題では、不等式から始まるので、必ず立式できるようにしておきましょう。

記数法の決定

記数法の決定では、色々な記数法で表したときの数をヒントに記数法の底を求めます。

ヒントで与えられる数は底が異なるので、底を統一するのが基本方針です。底を統一することで、同じ土俵で関係式を扱うことができるようになります。特に、10進法で表すと、かねてから扱っている数式として扱えるので、困ったときは10進法で表してみましょう。

次はn進数の各位の数や桁数、記数法の決定を扱った問題を実際に解いてみましょう。