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物理の要点|原子と原子核

物理の要点アイキャッチ
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粒子性と波動性

電子ボルト

電子を1Vの電位差で加速したときに電子が得るエネルギーを1電子ボルト〔eV〕といい、エネルギーの単位として用いる。
\begin{equation*}
\quad 1 \ eV =1.60 \times 10^{\scriptsize{-19}} \ J
\end{equation*}

光子

振動数ν〔Hz〕の光(X線やγ線も含む)は、hν〔J〕のエネルギーをもつ光子と呼ばれる粒子の集まりである。光の波長をλ〔m〕、光の速さ(光速、光速度)をc〔m/s〕とすると、光子のエネルギーE〔J〕と運動量pは、次の式で示される。
\begin{align*}
&\quad E=h \nu=h \frac{c}{\lambda} \\[ 5pt ]
&\quad p=\frac{E}{c}=\frac{h \nu}{c}=\frac{h}{\lambda} \\[ 7pt ]
&\text{ただし、$h$ はプランク定数で} \\[ 5pt ]
&\quad h=6.6 \times 10^{\scriptsize{-34}} \ J \cdot s
\end{align*}

光電効果

金属に光を当てると電子が飛び出す現象を光電効果という。電子を金属原子から引き離す仕事をW〔J〕(これを仕事関数という)とすると、ν〔Hz〕の光を当てたときに飛び出す電子の運動エネルギーの最大値は、次の式で示される。
\begin{equation*}
\quad \frac{1}{2} m\upsilon^{\scriptsize{2}} =h \nu-W
\end{equation*}

X線の発生

高速の電子を金属に衝突させると、X線が発生する。1個の電子のもつ運動エネルギーがすべて1個のX線光子のエネルギーになるとき、X線の振動数ν〔Hz〕が最大(波長λ〔m〕は最小)になる。
\begin{equation*}
\quad \frac{1}{2} m\upsilon^{\scriptsize{2}} =h \nu=\frac{hc}{\lambda}
\end{equation*}

物質波

電子のような質量をもつ粒子も波動性をもつ。これを物質波という。質量m〔kg〕の粒子が速度v〔m/s〕で運動しているときの物質波の波長λ〔m〕は、次の式で示される。
\begin{equation*}
\quad \lambda=\frac{h}{m\upsilon}
\end{equation*}

原子の構造

水素原子のスペクトル

水素原子のスペクトル線の波長λ〔m〕には、次のような規則性がある。
\begin{align*}
&\quad \frac{1}{\lambda}=R\biggl( \frac{1}{n^{\scriptsize{2}}}-\frac{1}{m^{\scriptsize{2}}} \biggr) \\[ 5pt ]
&\quad ( n=1, \ 2, \ \cdots \ ; \ m=n+1, \ n+2, \ \cdots ) \\[ 7pt ]
&\text{ただし、$R$ はリュードベリ定数と呼ばれ、} \\[ 5pt ]
&\quad R=1.10 \times 10^{\scriptsize{7}} \ m^{\scriptsize{-1}}
\end{align*}

水素原子の構造

原子核まわりの電子の運動
水素原子の原子核(陽子)は+e〔C〕の電荷をもち、そのまわりを-e〔C〕の電荷をもつ電子が円運動している。電子の軌道半径をr〔m〕、電子の速さをv〔m/s〕、質量をm〔kg〕とすると、電子の運動方程式は、次の式で示される。
\begin{align*}
&\quad m \frac{\upsilon^{\scriptsize{2}}}{r}=k \frac{e^{\scriptsize{2}}}{r^{\scriptsize{2}}} \\[ 7pt ]
&\text{ただし、$k$ はクーロンの法則の定数}
\end{align*}
量子条件
電子の軌道としては、その円周が電子波の波長の整数倍に等しい長さのものだけが存在する。
\begin{equation*}
\quad 2 \pi r=n \frac{h}{m \upsilon}
\end{equation*}
振動数条件
量子条件の式のnを量子数といい、量子数nのときの原子のエネルギーEnをエネルギー準位という。原子がエネルギー準位EmからEn(Em>En)に移るとき、そのエネルギー差に等しいエネルギーをもつ光子を放出する。光子の振動数をνとすると、放出された光子のもつエネルギーは、次の式で示される。
\begin{equation*}
\quad h \nu=E_{m}-E_{n}
\end{equation*}

核とエネルギー

質量とエネルギー
質量とエネルギーは同等で、互いに移り変わることができる。m〔kg〕の質量がE〔J〕のエネルギーに変わるとすると、次の関係が成り立つ。
\begin{align*}
&\quad E=mc^{\scriptsize{2}} \\[ 7pt ]
&\text{ただし、$c$ は真空中の光速で} \\[ 5pt ]
&\quad c=3.0 \times 10^{\scriptsize{8}} \ m/s
\end{align*}
質量欠損と結合エネルギー
原子核の質量は、原子核を構成している核子がばらばらになっているときの質量の和より小さい。この質量の減少分を質量欠損という。この質量欠損に相当するエネルギーを原子核の結合エネルギーという。核反応が起こると、結合エネルギーの差に等しいエネルギーが放出あるいは吸収される

原子核の構成

核子
原子核を構成する陽子中性子を総称して核子という。

  • 陽子:正の電気素量をもつ。質量は電子の質量のおよそ1836倍である。ほとんどの水素原子核は陽子1個からなる。
  • 中性子:質量は陽子よりわずかに大きい。電荷はもっていない。
原子番号
原子核中に含まれる陽子の数を原子番号という。
質量数
原子核を構成する核子(陽子と中性子)の数質量数という。
同位体
原子番号が等しく、質量数の異なる原子を同位体という。

放射線の種類

α線
高速のヘリウム原子核 ${}^{\scriptsize{4}} _{\scriptsize{2}} He$ の流れ。
β線
高速の電子の流れ。
γ線
きわめて波長の短い電磁波。

放射線崩壊

α崩壊
原子核からα線を放出し、原子番号が2減少し、質量数が4減少した原子核になる現象のこと。
β崩壊
原子核からβ線を放出し、原子番号が1減少し、質量数は元と同じ原子核になる現象のこと。
注意
γ線を放出しても、原子番号、質量数は変化しない。

半減期

放射性原子核の数が元の数の半分になるまでの時間を半減期という。放射性原子核の数がN0の状態から時間t〔s〕経過したときの放射性原子核の数Nは、半減期をT〔s〕とすると、次の式で表される。
\begin{equation*}
\quad N=N_{\scriptsize{0}} \biggl( \frac{1}{2} \biggr)^{\frac{t}{T}}
\end{equation*}

物理・物理基礎のオススメ本

オススメその1-『宇宙一わかりやすい高校物理(力学・波動)

物理入門者や、物理を苦手にしている人に導入書としておすすめです。教科書が学習の中心であるべきですが、どうしても教科書で理解できない箇所が出てきたら本書で補完すると良いでしょう。イラストが豊富なので独学でも使えます。

分冊の『宇宙一わかりやすい高校物理(電磁気・熱・原子)』もあります。

オススメその2-『秘伝の物理講義[力学・波動]

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分冊の『秘伝の物理講義[電磁気・熱・原子]』もあります。

オススメその3-『物理教室 (河合塾シリーズ)

所有していますが、これ1冊で基礎から応用まで十分対応できます。理系志望者は一読してほしい本書。

物理の内容が分野ごとに章立てされており、各分野ごとに筋道を通した理解ができます。網羅性が高いのは当然ですが、「物理的な見方や考え方」が自然に身につくように丁寧に解説されています。

また、入試を意識して問題を多く扱っているのも特徴で、問題集代わりにも使えます。基礎を身に着けたい人は参考書として、応用力を養いたい人は問題集として、実力に応じて使いこなせる構成になっています。

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