物理の要点|熱と気体

02/10/2020

熱とエネルギー

熱容量と比熱

熱容量
ある物体全体の温度を1K変化させるのに要する熱量をその物体の熱容量という。熱容量C〔J/K〕の物体の温度をΔt〔K〕変化させるのに要する熱量をQ〔J〕とすると、次のように表される。
\begin{equation*} \quad Q =C \varDelta t \end{equation*}
比熱
物質1gの温度を1K変化させるのに要する熱量を比熱という。比熱c〔J/(g・K)〕、質量m〔g〕の物質の温度をΔt〔℃〕変化させるのに要する熱量をQ〔J〕とすると、次のように表される。
\begin{equation*} \quad Q =cm \varDelta t \end{equation*}
また、熱容量Cと比熱cの関係は
\begin{equation*} \quad C =cm \end{equation*}

潜熱

潜熱
物体の状態を変化させるために必要な熱量を潜熱という。潜熱には、融解熱や蒸発熱などがある。
融解熱
物質1gを個体から液体に状態変化させるのに要する熱量を融解熱という。
蒸発熱
物質1gを液体から気体に状態変化させるのに要する熱量を蒸発熱という。

気体の圧力・体積・温度の変化

ボイル・シャルルの法則
一定量の気体の体積V〔m3〕は、圧力p〔Pa〕に反比例し、絶対温度T〔K〕に比例する
\begin{equation*} \quad \frac{PV}{T} = \ \text{一定} \end{equation*}
ボイルの法則
温度が一定のとき
\begin{equation*} \quad PV = \ \text{一定} \end{equation*}
シャルルの法則
圧力が一定のとき
\begin{equation*} \quad \frac{V}{T} = \ \text{一定} \end{equation*}

気体がする仕事

圧力p〔Pa〕の気体が、圧力一定の状態で膨張して、体積がΔV〔m3〕だけ増えたとき、気体のした仕事W〔J〕は、次の式で表される。
\begin{equation*} \quad W =p \varDelta V \end{equation*}

熱力学第1法則

気体が外部からQ〔J〕の熱を与えられ、W〔J〕の仕事をされたとき、気体の内部エネルギーの増加量ΔU〔J〕は、次のように表される。
\begin{equation*} \quad \varDelta U=Q+W \end{equation*}

気体の変化

理想気体の状態方程式

n〔mol〕の理想気体の圧力p〔Pa〕、体積V〔m3〕、絶対温度T〔K〕の間には、次の関係が成り立つ。この式を理想気体の状態方程式という。
\begin{equation*} \quad pV=nRT \end{equation*}
ただし、Rは気体定数といい、
\begin{equation*} \quad R=8.31 \ J/(mol \cdot K) \end{equation*}

気体分子の運動

気体の圧力
気体の圧力は、気体分子が器壁に衝突するときに与える力積によって生じる。分子1個の質量をm〔kg〕、2乗平均速度を $\sqrt{\overline{ \upsilon^{\scriptsize{2}} }}$ とすると、体積V〔m3〕中にN個の分子が含まれている気体の圧力p〔Pa〕は、次のように表される。
\begin{equation*} \quad p=\frac{Nm \overline{ \upsilon^{\scriptsize{2}} }}{3V} \end{equation*}
分子の運動エネルギー
単原子分子理想気体の分子1個の平均運動エネルギーは、気体の種類によらず、絶対温度T〔K〕によって決まる。
\begin{equation*} \quad \frac{1}{2} m \overline{ \upsilon^{\scriptsize{2}} } = \frac{3}{2} kT \end{equation*}
ただし、kをボルツマン定数という。
また、NAをアボガドロ定数とすると
\begin{equation*} \quad k=\frac{R}{N_{A}} \end{equation*}

気体の比熱

定積モル比熱
気体の比熱は、定積変化の場合と定圧変化の場合とで異なる。気体1molの温度を、体積一定の状態で1Kだけ上昇させるのに必要なエネルギーCV〔J〕を定積モル比熱という。
定圧モル比熱
気体1molの温度を、圧力一定の状態で1Kだけ上昇させるのに必要なエネルギーCP〔J〕を定圧モル比熱という。

気体の内部エネルギー

個々の気体分子がもつエネルギーの総和が、その気体の内部エネルギーである。n〔mol〕の気体が絶対温度T〔K〕のときにもつ内部エネルギーU〔J〕は、次の式で表される。
\begin{equation*} \quad U=nC_{V}T \end{equation*}
単原子分子理想気体の場合は、
\begin{equation*} \quad U=\frac{3}{2} nRT \end{equation*}

物理・物理基礎のオススメ本

おすすめ その1

  • 宇宙一わかりやすい高校物理(力学・波動)
  • 宇宙一わかりやすい高校物理(電磁気・熱・原子)

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おすすめ その2

  • 秘伝の物理講義[力学・波動]
  • 秘伝の物理講義[電磁気・熱・原子]

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おすすめ その3

物理教室(河合塾series)

所有していますが、これ1冊で基礎から応用まで十分対応できます。理系志望者は一読してほしいのが本書です。

物理の内容が分野ごとに章立てされており、各分野ごとに筋道を通した理解ができます。網羅性が高いのは当然ですが、「物理的な見方や考え方」が自然に身につくように丁寧に解説されています。

また、入試を意識して問題を多く扱っているのも特徴で、問題集代わりにも使えます。基礎を身に着けたい人は参考書として、応用力を養いたい人は問題集として、実力に応じて使いこなせる構成になっています。

問題集の『物理のエッセンス』は有名ですが、同じ河合塾seriesなので相性も良いです。

Posted by kiri